都心の山手エリアに広がる渋谷・原宿・青山地区は、代々木公園・神宮内外苑・青山霊園・赤坂御用地の緑に囲まれ、青山通り・表参道など一流の商業街路がそれらを結び、その中に青山学院大学や国連大学、国立新美術館や根津美術館、絵画館前イチョウ並木や表参道ケヤキ並木が存在するなど、国際的に見ても第一級の多様で魅力的な観光資源を有しています。
これらを人の目線において繋ぎ、調和のとれた美しい街並みとして育成することができれば、ロンドンやパリのような国際的な商業・観光拠点にもなり得るものと思われます。わが国では「美しい国づくり」「観光立国」「都市再生」といった政策が打ち出されていますが、都心の渋谷・原宿・青山地区の頑張りがなければ、そうした政策も成功することはないであろう、とさえ思っております。
特定非営利活動法人 渋谷・青山景観整備機構(SALF)は、この渋谷・原宿・青山地区において、グローバルな視点と人の目線で街並みづくりのリード役を務めていくために、2005年6月、地域団体の役員、企業経営者、学識者、専門家など多くの方々の賛同と協力を得て、設立されました。また同年10月には、東京都より特定非営利活動法人(NPO)としての認証を得て、法人としての成立をみたところです。さらに2008年10月には都内で唯一、都知事から景観法上の景観整備機構(都計機構第1号)としての指定を受け、景観重要道路・青山通り2.3㎞区間(青山1・2丁目交差点~渋谷宮益坂上交差点)の景観維持・保全に責任をもってあたることとなりました。
当機構では、既に渋谷・原宿・青山地区の美しい街並みの保全と創造、それを支えるルールづくりと運営、さらには関連の調査研究・社会実験・計画立案・合意形成支援といった多くの活動実績を有しております。また本サイトでは、そうした当機構の活動を逐次お伝えしております。
渋谷・原宿・青山地区に暮らし・働き・憩う多くの皆様が、このエリアのあるべき姿に関心を寄せていただき、そこから当機構の活動に賛同し、積極的に参画していただければと願っております。ご支援ご協力のほど、よろしくお願い申し上げます。
渋谷・青山景観整備機構(SALF) 理事長、青山学院大学教授
井口 典夫