青山通りプロジェクト

青山通りプロジェクト

「青山通りと街並みの景観を考える会」の活動
2003年9月に地元関係者や有識者をメンバーに立ち上げられた「青山通りと街並みの景観を考える会」(委員長:井口典夫青山学院大学教授)では、青山通りを、日本そして世界でも誇れるような美しい街路空間とするために、国土交通省東京国道事務所をはじめとする関係行政機関の協力を得て、青山通りのあるべき姿や基本コンセプト等について議論を繰り返し、さまざまな修景プランの検討・提案を踏まえて、2005年3月、青山通りの将来イメージ(最終案)が取りまとめられました。ここでは、その活動の概略をご紹介します。
「青山通りと街並みの景観を考える会」メンバーご紹介

メンバー名所属
井口 典夫(委員長)青山学院大学
近藤 三雄東京農業大学教授
團 紀彦建築家
浜野 安宏ライフスタイルプロデューサー
面出 薫照明プランナー
鈴木 常夫青山通りの歩道整備を考える会・会長
小林 幹育渋谷宮益坂周辺地区まちづくり協議会・代表幹事
石川 雄章国土交通省東京国道事務所長
林 健一郎東京都建設局道路管理部道路保全担当部長
古川 満久渋谷区都市整備部長
山田 憲司港区街づくり推進部長

(所属・肩書きは2005年3月時点)

青山通りの当時の課題
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青山通りの景観の課題としては、ツギハギだらけの路面舗装、不揃いで緑陰効果の少ない街路樹、ゴミ捨て場となっている低木の植込み、歩道上の不法な駐輪・駐バイクや置き看板、乱雑な広告・看板類…など多数指摘されており、街並みの美観と快適な歩行空間が大きく損なわれておりました。

青山通り基本的な街路修景案(標準横断構成)

現状及び3種類の修景案について、沿道アンケートおよびホームページアンケート(16年3~6月)を実施した結果、歩道をすっきりとさせて歩行スペースを最大限に確保し、かつ緑の豊かな「修景案2」が多くの方々の支持を集めました。

修景案1
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 修景案2

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修景案3

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また、この「修景案2」について改めて賛否を問う沿道アンケート(16年12月)では、賛成とする回答が83%、ホームページアンケート(16年12月~17年3月)では、100%に達しました。

【図版】沿道アンケート集計結果概要【図版】ホームページアンケート集計結果概要

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歩行空間の具体的な修景プラン

具体的な修景プラン

【写真】修景プランA~D案

修景プランとしては、各委員からの意見等を総合的に勘案し、様々なパーツデザインを組み合わせて4つの選択肢を用意し、沿道アンケート及びホームページアンケートを実施しました。その結果、A案~C案については「標準的~やや好ましい」と評価されました。このうちA案は回答者によって好みが別れることの少ない無難な案であることが分かりました。また、歩道舗装に関しては、A案のような寒色系よりも、やや暖かみの感じられるB案のような暖色系が好まれる傾向が見られました。一方、D案では街路灯柱や横断防止柵の色彩が「標準」より低い評価となるとともに、回答者によって好みの別れやすい案となりました。

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【図版】沿道アンケート集計結果概要【図版】ホームページアンケート集計結果概要

街路樹の好み
タウンミーティングやホームページに寄せられた「統一性、連続性」や「緑陰効果」を希求する市民の声をもとに、修景プランにおける街路樹としては「ケヤキ」を想定しました。その後、沿道アンケートにおいて街路樹の好みについて問いかけたところ、「ケヤキ」とする回答が全体の半数を占めました。

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【図版】沿道アンケート結果グラフ【図版】ホームページアンケート結果グラフ

青山通りの将来イメージ
この案は沿道アンケートにおいて、街路イメージの将来像についての賛否を問うために使われたものです。設計段階において、さらに検討を加えることとしており、この案がそのまま実現されるわけではありません。
【図版】修景プラン採用の賛否グラフ
沿道アンケートやホームページに寄せられた意見、2回にわたるタウンミーティングでの意見等を踏まえ、多数の修景プランの案を作成し、現在ある程度実現可能な案を様々な角度から検討した結果、上の合成写真のような青山通りの将来イメージを最終案として用意しました。この案について改めて賛否を問う沿道アンケート(17年3月)では、賛成とする回答が81%に達しました。

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渋谷・青山景観整備機構での検討へ

「青山通りと街並みの景観を考える会」における以上の検討結果を踏まえて、2005年8月、国土交通省関東地方整備局東京国道事務所は、細部ディテール、交差点等の実施設計を固めていくことを目的に「青山通り景観設計会議」を設立しました。

実施設計について、同会議の設立趣意書においては、「地元有識者等により立ち上げられた渋谷・青山景観整備機構と調整を図りながら行う」旨が明記されています。同会議から当機構に対する具体案の提示、当機構から同会議に対する回答、また当機構と沿道地域との連絡調整を経て、青山通り修景事業の実施設計が決定される予定です。

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街路景観の維持管理のためのルールづくり

「青山通りと街並みの景観を考える会」によるアンケート(2004年12月)
良好な街路景観を維持していくためには、道路管理者と沿道関係者との一体的な協力関係が求められます。そこで、「青山通りと街並みの景観を考える会」では、以下の街路景観の維持管理のためのルールづくり等に関して、沿道の方々の意向をアンケートにて確認しました。

【選択肢】
1.必要であるし、自らも守りたい  2.必要と思うが、守れない  3.必要とは思わない  4.分からない

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各種ルール(設問①~⑧)について、「2」(ルールは必要と思うが守れない)または「3」(ルールは必要とは思わない)を選択した理由の多くは、看板などの商売上の必要性、駐車・駐輪スペースがないこと、デザインは店舗の自由に任せるべき、店舗の個性を失う、コストがかかる、などでした。また、上記ルール等を自主管理するための沿道ボランティア組織の設立(設問⑨)については、時間がない、人手不足、といった理由が多くを占めていました。

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渋谷・青山景観整備機構によるアンケート(2005年9月)

青山通りが本当に魅力ある街路に生まれ変わるためには、修景工事に合わせた統一的な沿道のルール作りが必要です。事実、銀座通りや表参道など来街者からの評価の高い街路では統一ルールをつくり、それを沿道の地権者やテナントが守るようにしています。同様に、青山通りの場合も統一ルールを『協定書』として成文化し、遵守していくことがひとつの目標となると、当機構では考えています。 そこで当機構では、「青山通りと街並みの景観を考える会」によるアンケート結果を踏まえて、2005年9月、同じく沿道の方々を対象に、『協定書』の具体化に向けたアンケートを実施しました。

【質問1】
沿道の『協定書』を作成し、遵守することの賛否について、ご回答ください。
賛成・反対

【質問2】
以下の項目は、青山通りの統一ルールとして、いずれも過去に実施したアンケートで皆様から多くの支持を受けたものばかりです。今回、さらに具体的な表現としましたが、それぞれを沿道の地権者やテナントが共通して守るべき『協定書』に盛り込むことの賛否について、項目ごとにお答えください。

アンケート結果

「街並み協定」の実現に向けて
以上のアンケート結果を踏まえて、当機構では青山通り「街並み協定」の作成・合意に向けた検討を行っています。

 

青山通り街並み協定書~世界に誇れる日本の顔としての青山通りを目指して~
青山通りでは2007年より景観整備工事が行われます。ただし、青山通りが本当の意味で魅力的な街路となるためには、表参道や銀座通りのような、道路の使い方や沿道の街並みに関する統一的なルールが必要です。そこで2006年7月にはSALFの提案を受けて、沿道の全商店会・町会等の代表者によって『青山通り街並み協定書』が締結されました。 今後は地域が一体となり “世界に誇れる日本の顔としての青山通り”を目指すことにしています。

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①青山通りブランドの確立

・基本カラーは「茶・ベージュ・グレー・白」にします。
・建物の1階はウィンドーショッピングが楽しめるガラス張りのお店にします。

②緑あふれる美しい通り

広い木陰をつくる素敵な街路樹を大きく育てます。

③安全で落ち着きのある一流商業街路
・置き看板や駐輪・駐バイクのない歩きやすく快適な道にします。
・清掃活動をみんなで行います。

適用地域

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青山一丁目交差点から渋谷宮益坂上交差点までの沿道
(背後は奥行き30mまでのエリアを想定)
【締結団体】
青山商店会連合会/青山一二丁目商栄会/青山外苑前商店街振興組合/ 青山三丁目商店会/青山表参道商店会/北青山一丁目町会/青山二丁目町会/南北青山二丁目町会/青山外苑町会/青山三四丁目町会/青山表参道町会/渋谷・東地区まちづくり協議会/渋谷青山通り商店会/渋谷宮益商店街振興組合/ 心和会/ときわ松町会/渋谷第一町会/渋谷二丁目町会/宮益町会/ NPO渋谷・青山景観整備機構(SALF)

外苑前交差点における社会実験の概要~国土交通省道路局・補助事業~
SALFでは青山通りの景観整備工事に備え、2006年11月から3つの実験を実施しています。

①歩道の多目的広場としての活用

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駐輪場跡地にフラワリングとベンチを配して公園化し、青山の子供たちによる絵画や岡本太郎作のオブジェなどを設置することで、ギャラリーとしても活用します

②街並み協定書の周知

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本年7月に締結された『青山通り街並み協定書』の概要を紹介し、通りの将来像について一緒に考えます。(青山通りの将来像細部は変更されることがあります。)

 

③看板バスターズの試行

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青山通りを安全で魅力的な道にするため、置き看板・のぼり旗・ゴミ箱・商品を歩道に設置しないよう、協力を呼びかけます。